JISRAM第2回公開講座(第6回研修会) in 京都

日時:平成31年3月24日(日)
場所:「コープイン京都」大会議室
大会テーマ「男性不妊のA to Z」

平成31年3月23日(土)17:30(前夜研修)
大津市「木下レディースクリニック」見学
https://ivf-kinoshita.com

同3月24日(日):コープイン京都

10:00〜チーム・スパーム(本会研究グループ:おたまじゃくしの会)
「明日から活かせる男性不妊鍼灸」

11:15〜12:15 伊佐治景悠先生(本会外部監事)
「鍼治療による精液所見の改善効果〜根拠に基づく男性不妊治療を確立するために〜」
(全日本鍼灸学会高木賞受賞、日本アンドロロジー学会学会賞候補、記念講演)

12:15〜13:30 昼食
12:45〜13:15 ランチョンセミナー中村一徳先生(本会代表理事)
「鍼灸院における精子観察の実際と全症例報告」
(位相差倒立顕微鏡とマクラーカウンターを使って)

13:30〜15:00 島田昌之先生ご講演
「精巣、精嚢腺と精子の酸化ストレス〜それぞれの誘導因子と妊孕力との関係」
https://home.hiroshima-u.ac.jp/gsbstop/interview/ja/shimada.html

15:15〜16:45 井上正康先生ご講演
「はるかなるいのちの旅:現代の生殖医療と21世紀病の逆襲」
http://www.inouemasayasu.com/profile/

JISRAM第5回研修会 in 東京(H30,9) 東京木場公園クリニックセミナーホール

1,卵質に影響を及ぼす生活習慣 本会理事・事務局長 徐大兼

2,着床と妊娠維持に関わる子宮内膜の脱落膜化と反復着床不全の治療 杉山産婦人科、順天堂大学非常勤講師 黒田恵司先生

3,黒田先生とディスカッション 黒田恵司先生、中村一徳会長、三瓶真一副会長、木津正吉学術部長 / 司会 徐大兼

4,PGSクリア胚の鍼灸レーザー施行下における臨床妊娠率(中間報告) 本会会長中村一徳

今回のご講演は、「データから考える不妊症・不育症治療」の著者の一人である黒田恵司先生をお迎えして、生殖医学会同等の素晴らしいご講演を頂き、その後1時間半に渡り、本会会員と濃密なディスカッションを行いました。

JISRAM第4回研修会 in 名古屋(H30,7,7)(平成30年度第1回)

当日は、西日本を豪雨が襲い、海に空に道が閉ざされ、来られなかった会員も沢山いましたが、それでもこれほど多く集まり、熱気あふれる研究発表会となりました。また新入会員8名が承認されました。これから正会員に向けて、試験や研修を受けていただきます。

今回は、JISRAM会員がいくつかのグループに別れ、1年間にわたり研究してきた内容をそれぞれ発表しました。

1,Team Sperm 「男性不妊研究」(メンバー・山下雄司、村松さやか、内名博志、武藤克芳、ファシリテーター・三瓶真一)
各クリニックにおける正常精液所見、問診事項を調査。また精漿成分研究機関「DANTTE(ダンテ)」や伊佐治景悠先生の研究を紹介。簡易式精子観察キットを使用して、刺鍼により精子の運動性に変化があるかを検証した。

2,Team Estrogen 「子宮内膜症研究」(メンバー・金井亜希、熊谷賢一、篠田純子、柴田泰志、田中隆一、西いずみ、堀口正剛、ファシリテーター・田邊美晴)
数あるエストロゲン反応性疾患を不妊と最も関係の多い子宮内膜症に限定して4つのグループにわけ学習を進めた。論文、文献をメタ分析。免疫からみる内膜症。内膜症合併不妊症治療モデル。そして痛みに関して鍼灸臨床研究を提案した。子宮内膜症に対し鍼灸がどのような効果があるのか、今後とも研究していかなければならない。

3,Team 普及 「不妊鍼灸の普及」(メンバー・瀧澤雄一郎、外石晶子、小宮猛史、山本功、柿内孝弘、ファシリテーター・徐大兼、遠藤彰弘)
私たちは不妊鍼灸をいかに正しく広く普及させるか、について研究した。事前に会員にアンケートをとり、そこから見えてくる課題をそれぞれの自院にあてはめて検討し、発表した。普及させていくうえでの根本的な考えから、より具体的に何をすればいいのか、自院を経営する上でも今後の参考になればと考える。アンケート内容は別紙配布した。

4,Team 標準化「効率よく習得するためのガイドブック作成」(メンバー・喜多伸治、坂本一志、白戸邦明、玉井ちはる、堀本隆久、ファシリテーター・木村雅洋)
当会で過去に行われた医師、胚培養士による講義、会員による症例報告、共通手技の理論と手法などが詰まった会員限定の映像学習がある。当会入会後に効率よく学習することで、会員間で共通言語を用いてスムーズにやりとりし、生殖鍼灸の理論と手法を実践することができるガイドラインを作成した。

JISRAM第3回研修会 in 香川(H30, 3,25 香川県丸亀市厚仁病院ANNEX別館ホール)
(一般社団法人JISRAM第1回公開講座)


一般社団法人化して、記念すべき第1回公開講座は、生殖鍼灸の良き理解者である松山毅彦先生のご厚意で、厚仁病院の皆様の全面的なご協力を頂き、初めて第一線の高度生殖医療機関で開催されました。本研修では、2年前京都で開催された公開講座でのテキストがアップデートされ、約100ページにも及ぶ資料が配布されました。テキストは質量ともに、婦人科鍼灸を学ぶ上で非常にレベルが高いと、内外から評価を頂いています。

1,鍼灸師向け生殖関連領域試験(40問20分)

2,「生殖医療の実際」医療法人社団厚仁会厚仁病院 理事長 松山毅彦 先生
本講義では、生殖医療に関して、入門的知識から高度な内容まで広く網羅され、さらに現状と問題点が話された。特に、不妊というと医療が女性に偏りがちだが、男性不妊にもきちんと目を向ける必要があるとの事であった。そしてデータをしっかり取ることが、医療の中で如何に大切であるかも力説された。

3、ランチョンセミナー 東京医研株式会社
低出力レーザーが生殖領域のみながず、各種領域で汎用されるようになってきたが、近赤外線偏向照射器であるスーパーライザーがどのような特性を持ち、低出力レーザーと遜色ない効果を発現することが解説された。

4,「育卵鍼灸・着床鍼灸」本会会長 中村一徳
第12回、13回レーザーリプロダクション学会で生殖専門医らより好評を博した内容のアップデート版。鍼灸・レーザー併用療法介入によって高度生殖領域における採卵成績にどのように影響を及ぼしうるかを解説。バイアスを極力排除した上で、鍼灸開始前後各800個の受精卵で、介入前と介入後での比較検討。受精卵1600以上の臨床研究で、改善の有意差を得ている。平成23年より後方視的に観察され続けたプロトコルが、今回初めて披露された。また一定のプロトコルで、着床前診断後の胚の着床率の上昇も示唆された。

5,胚培養室及び鍼灸ルーム見学
日頃私達が目にすることが出来ない施設、胚培養室。受精卵がどのように管理され、観察されているかを見学させていただいた。特にタイプラプスを実際に見て、また胚培養士の過酷な仕事を知ることで、生殖医療の心構えを再確認した。鍼灸ルームでは、レーザー、パルス、電子温灸といった十分な設備で行われている事を視察した。

JISRAM第2回研修会 in 東京(H29, 9,18 渋谷ヒカリエカンファレンスルーム)

1,「関節リウマチについて」 大阪・氣よし鍼灸院 中島基嘉先生(会員)
関節リウマチの好発年齢は、不妊に取り組む女性と重なることが多く、この疾患の対処は、妊活を効率よく勧める上で非常に重要である。本講では、そういった事を背景に、関節リウマチへの対応や治療を解説された。

2,「一流の胚培養士への道程」 湘南夢クリニック高度生殖医療研究室室長 中田久美子先生
胚培養士のしごと、そして一流となるための訓練や心構えなど「技術と人を育てる」視点から一人前、一流への道程と、昨今の胚培養に関するさ維新のとピックスをお話し頂きました。

3、「古典からひも解く産婦人科領域についての見解」槇佐知子先生
日本最古の医書で国宝「医心方」の全巻を現代語訳された偉業の中から、当時の婦人科領域の様々な考え方などをお話頂きました。

JISRAM第1回研修会 in 名古屋(H29, 7,15〜16)

1,会長中村一徳による講義
第12回レーザーリプロダクション学会での特別講演「鍼灸とレーザーの融合」の詳説。

2,プロジェクト学習
会員全員が数名ずつのグループに別れ、婦人科、不妊及びそれに関する様々なテーマを1年かけて研究していくための最初のディスカッション。

3,前夜明生鍼灸院においての研修
中髎穴施鍼、陰部神経施鍼の講義と実習。

以下、本会の前身である「不妊鍼灸ネットワーク」の講座

第4回公開講座 「鍼灸を検証しよう~エビデンスと統計~」

本会平成28年度公開講座(本会通算第15回)
日 時 平成29年3月19日(日) 午前10時 ~ 17時終了
会 場 キャンパスプラザ京都 4階 第4会議室
10:00~12:00 午前の部 ー本会学術部による講義ー
講義3 「自分たちにもできる臨床研究 ~データをどのように集め、活かすか~ 」

     講師:本会学術部委員 遠藤彰弘(福岡市・田中はり灸療院 )

  

遠藤彰宏先生(田中はり灸療院)の講義は臨床研究に際してとても大切な「先人に学ぶ」「先行研究論文」に関する内容でした。
骨盤位の鍼灸治療を通じて得られた経験や外回転術に関して講義頂きました。

講義2 「私が経験したデータ集積」
     講師:本会学術部委員 田邊美晴(広島市・はる鍼灸院) 

  

田邊美晴先生(はる鍼灸治療室)の講義の模様。
研修元である京都・なかむら第二針療所での突発性難聴のオージオグラムのデータから有効な治療法を選んでいくまでのプロセスの発表でした。
不妊症とは異なる疾患でのデータ集積から、効果的な治療法を選ぶためにいかにデータ集積が大切であるか、というものでした。

講義1  「勘違いしやすいEBMについて」
講師:本会学術部長 木津正義(名古屋市・明生鍼灸院)

  

名古屋・明生鍼灸院副院長の木津正義先生(明生鍼灸院http://meiseiacp.com/)からは、誤解されやすいエビデンスについて短い時間ながら講義いただきました。
そべてデータや科学だけでエビデンスが語られるわけではない、という実例を挙げていただきました。

午後の部 -外部講師による特別講演ー
講義4 「統計が医を科学に変えた ーナイチンゲールから始まった革命」

     講師:京都女子大学名誉教授  小波 秀雄 氏

  

昼食後は、京都女子大学名誉教授の小波秀夫先生から、医学が科学となった転帰についての裏話で、クリミア戦争で活躍した看護師であるナイチンゲールのお話を伺いました。

ナイチンゲールの献身的な看護活動から、医療は科学の分野になったこと。積み重ねたデータが不利なものになったとしても、正しい方向を得るためには必要なものであることを示されました。

講義5 「生殖医療の現場で/鍼灸を外から見て」
     講師:医療法人三慧会 IVF 大阪クリニック看護師長 小松原 千暁 氏

  

IVF大阪クリニック看護師長の小松原千暁先生の講義の模様。生殖医療を行なっている医療機関での医療者が鍼灸にどのような印象を持っているか、また、鍼灸師に期待する不妊カップルへの関わり方、接し方について、大変濃いお話を聞かせていただきました。
鍼灸に理解のある森本理事長の率いる「IVF Japan」だからこそ、このような特異な内容がお話頂けた事と思います。

2016年度(平成28年度)公開講座(通算第3回・第28年度第2回研修会・東京)
日 時 平成28年9月19日(月・祝) 午前10時 ~ 16時終了予定
会 場 東京都 東京医療福祉専門学校 9階 大教室
10:00~11:30
講義1 「不妊治療とキャリアの継続について」 (90分)

名古屋工業大学男女共同参画推進センター 特任専門員 博士(社会学) 乙部由子 先生
著書:不妊治療とキャリア継続  2015/11/13 刊 

「不妊治療と仕事を両立することは法律が整備されている育児や介護以上に難しいと言われています。先行きの見えない不妊治療と仕事は両立することが可能なのか、また両立するには何が必要なのか?についてお話いただきます。」

11:40~13:10
講義2 「婦人科における免疫学の重要性 ~免疫学 発展編~」(90分)

本会会長 中村一徳
「不妊を扱う上で必須となる免疫に関する知識、例えば着床障害、受精障害や甲状腺疾患などについて解説します。また私達鍼灸師が介入しうる部分の可能性を見出したいと思います。※この講義の理解を深めるためには上記事前学習をお勧めしています。」

14:00~14:20
講義3『不妊鍼灸の未来」(20分)

本会会長 中村一徳
「不妊に専門または特化した鍼灸院のやるべきこと、やってはいけないこと。患者様の信頼を得て、院が健全に発展するための大切なお話」

14:30~16:00
講義3「不妊が与える心理的影響について」 (90分)

東京HARTクリニック 生殖心理カウンセラー/臨床心理士
日本生殖心理学会 副理事長  平山史朗 先生
「鍼灸院を訪れる不妊患者さんの求めるものは、不妊治療施設に対するそれとは異なるでしょう。鍼灸師の皆さんは、その期待を時にうれしく、時に困惑しながら、それでも応えようと日々施術しておられることと思います。今回の講演では、不妊患者と関係を作り、維持し、望ましい結果をもたらすために大切な、患者心理の理解と対応のコツについて考えたいと思います。」

2015年(平成27年度)第一回研修会(名古屋)
平成27年7月24日(日)に、28年度第一回研修会を名古屋で開催しました。
会場:名古屋市 名駅モリシタ 名古屋駅前中央店
前日:7月23日(土)18:00?
プレ・ナイトセミナー:中リョウ穴刺鍼、陰部神経刺鍼の実技。

過去に一度も実技をしたことがない先生を中心に行います。
セミナー後は食事会開催 (食事の会費は3000?4000円程度の予定)

7月24日(日)  9:30  受付開始

10:00~12:00  中村会長 講義 「免疫学 基礎編
12:30~ 28年度総会
13:00~16:00 初診患者の問診についてのワークショップ

 グループ別に分かれて仮想患者の初診問診から
 治療の流れをディスカッションします。
 仮想患者は2例を予定しています。
 学術部にてネットワークの共通カルテを作成致しました。
 そのカルテの説明も併せて行います。

2015年度(平成27年度)公開講座(通算第2回・第27年度3回研修会・京都)
日 時 平成28年3月20日(日) 午前9時30分受付 10時00分開始 ~ 17時終了
会 場 京都市 コープイン京都 大広間

講義1
『当院での日常の不妊患者への治療と対応』
本会副会長 三瓶鍼療院院長 三瓶真一


本会副会長の三瓶より、自院の妊娠成功率と実際の治療法の披露がありました。
また子宮内膜症体質の鍼灸による改善を例に挙げて、妊孕性の改善について話しました。

会員症例報告
演題1 『成功事例の症例報告及びアンケート集計結果の紹介』
兵庫県・鍼灸さくら治療院院長 寺澤智栄子

演題2 『開始直後から短期間で卵質改善された一症例』
大阪府・鍼灸香里治療院院長 西村和重 


演題3 『帝王切開瘢痕症候群 帝王切開を原因とした続発性不妊』
岐阜県・なかば鍼灸院院長 櫻井 央


演題4 『副腎へのアプローチ AKとYNSAを使った診断と治療 乏精子症改善の一症例』
神奈川県・大和鍼灸院院長 徐 大恆 

演題5 『両卵巣チョコレート嚢腫を経た体外授精アシスト成功例』
滋賀県・草津栗東鍼灸院院長 露木 藍 

ランチョンセミナー
『着床率向上の詳細』(星状神経節光線照射とパイオネクス貼付効果の検証及び理論)
本会会長 なかむら第二針療所総院長 中村一徳

昼食を摂りながらのランチョンセミナーでは、本会会長の中村より、鍼灸治療、低反応レーザー併用による胚盤胞採卵率向上や、着床、妊娠率向上のデータ披露と解説がありました。

講義2
『排卵障害など』(中枢性、卵巣性を血液検査やエコー所見による分類をふまえて)
本会事務局長 アキュラ鍼灸院院長 徐大兼

本会事務局長の徐より、不妊診療の基礎となるホルモン、なかでも排卵に関するホルモン環境などの基礎講義がありました。

特別講演1
『クリニックにおける不妊治療の現状』
醍醐渡辺クリニック院長 渡辺浩彦(わたなべ ひろひこ)先生 

特別講演1では、JISART認定施設の醍醐渡辺クリニック(京都)院長の渡辺浩彦先生より、醍醐渡辺クリニックでのARTの手法や成功率、不妊治療の基礎からARTの実際、胚の凍結前スクリーニングなどお話しいただきました。

特別講演2
『不妊治療におけるラボワークの実際』醍醐渡辺クリニック培養室長 木下勝治(きのした かつじ)先生

第17回日本臨床エンブリオロジスト学会大会長も務められた、醍醐渡辺クリニック培養室長の木下勝治先生よりは、採卵後の卵子の顆粒膜細胞除去やICSIの実際について豊富な動画を用いて詳細にお話しいただきました。

醍醐渡辺クリニック院長 渡辺浩彦先生(写真左)は、本会の相談役でもあります。
また当日の会場には、過去の会員の学会などでの発表ポスターを掲示しました。

懇親会 17:45~ コープイン京都

 

同じ会場で懇親会が開催されました。「アンサンブル都」の4人メンバーによる弦楽四重奏のほか、中村会長も参加してのミニコンサートも開催されました。

平成27年度第二回研修会(東京)
日時 平成27年9月23日(木・祝)
会場 Siビル貸会議室 東京渋谷
7:30 アキュラ鍼灸院にて早朝実技セミナー

本会での治療技術共有では、基本手技の中リョウ穴刺鍼法と陰部神経刺鍼法について、新会員には特にその習得を義務付けています。この2つの刺鍼法は女性不妊症治療に対する鍼灸治療での本邦発のエビデンスとなります。


新入会員のみならず、希望する会員すべてに刺鍼技術のチェックを行いました。
これにより、質の高い均一な治療法を会員で共有することができます。。

10:00 会長あいさつ  および 平成27年度正会員認定証授与

27年度に入会し、2度の研修を受けた新入会員に、正会員認定証を授与いたしました。

第一回会員定期テスト 満点表彰式
本会では、27年度より全会員へ婦人科、特に周産期医療・生殖医療領域の筆記テストを行う事にしました。その問題は過去数年にわたる医師国家試験問題集より抜粋して出題しました。

第一回会員定期テストの平均点数は88点で、出題100問に対して100点満点の会員がいらっしゃいまして、会長名で表彰しました。
第一回会員定期テスト 満点表彰者 愛知県一宮市 なかば鍼灸院 櫻井 央
会員平均点 88点(80点以上を合格とし、全員合格しました)

講演1 コミュニケーション スキルアップ トレーニング  

中村一徳会長より、自院でのトレーニングとしての、患者さんとのコミュニケーションスキルアップの講義がありました。
鍼灸の効果も治療の継続によって現れます。不本意ながら、効果の現れる前に脱落する患者さんを少しでも減らすために、患者さんと術者の意志の疎通をしっかり行う講義を行いました。

11:10 症例報告 15分発表 5分質疑
口演発表1 東京都町田市 中村希求子はり灸治療室 中村希求子
演題:受精卵が向上した超高齢不妊患者46歳と45歳の2症例

40歳以上になってから鍼灸を開始し、年次ごとの採卵成績の向上があった2症例についての発表でした。
通常、40歳以上からの治療では卵巣の反応性もどんどん悪くなりますが、発表では年次ごとに胚盤胞到達率が高くなり、46歳9ヶ月で妊娠(現在妊娠28週)がありました。鍼灸の効果の可能性が強く示唆されました。

口演発表2 福島県いわき市 はりきゅうはしもと 橋本修一
演題:続発性不妊症の1症例 母子の睡眠障害の改善により妊娠したと思われる1症例

福島県いわき市で開業する橋本先生は、長子の夜泣き症を小児鍼で改善することにより母親の睡眠不足によるストレス状態を緩和し、二人目の妊娠に成功された症例を発表されました。治療の方法や方針、考察に至るまでよく練られた症例報告でした。

口演発表3 栃木県宇都宮市 きむら鍼灸 木村雅洋
演題:多嚢胞性卵巣による不妊症の症例


栃木宇都宮市の木村先生は、なかなか手こずる多嚢胞性卵巣(PCO)による不妊についての解説と、ご自身の治療についての発表をされました。前半のPCOの病態解説は症例発表の範疇を越えたものながら、大変勉強になるものでした。

14:00 特別講演1 「晩産化が進む今、産みたい女性を支えるために」 
河合 蘭 先生 (出産ジャーナリスト) 

『卵子老化の真実』の著書であり、本邦唯一の出産ジャーナリストとして高名な河合蘭先生からは、「晩産化が進む今、産みたい女性を支えるために」 と題しながら、国内で乗り出した出生前診断・NIPTに関する話題について、豊富な情報からさまざまなお話を伺いました。

→ 河合 蘭 先生 webサイト

15:30 特別講演2 「不妊治療後に出産までいたらなかった方へのケア」 
菅野 伸俊 先生(明日の不妊症看護を考える会 代表世話人) 


国内に260名しか認定されていない、日本看護協会不妊認定看護師であり、『明日の不妊症看護を考える会』の代表世話人でもある菅野先生からは、不妊治療で出産に至らなかった患者へのケアとして、主として流産された方へのケアをテーマにしてお話しいただきました。

→ 明日の不妊症看護を考える会 webサイト

2015年(平成27年度)第一回研修会(名古屋・明生鍼灸院金山分院)
日 時:平成27年6月28日(日)
会場:明生鍼灸院 金山分院 

会長挨拶および講義1 「染色体・卵子老化、精子造精について」
 講師:本会会長 なかむら第二針療所院長 中村一徳

症例報告
 鹿児島県 日置市 柿内鍼灸療院 柿内孝弘
 兵庫県 西宮市 桃の花針灸院 駒井千佳子

 山口県 山陽小野田市 純はり・きゅう院 篠田純子
 愛知県 大府市 いずみ鍼灸院 西 いずみ 

シンポジウム 「従業員への指導教育」
シンポジスト:本会会長 なかむら第二針療所院長 中村一徳
       本会事務局長 アキュラ鍼灸院院長 徐 大賢
       本会名誉会員 明生鍼灸院院長 鈴木裕明
       本会学術部長 明生鍼灸院金山分院長 木津正義

講義2「尤度比について」
講師:田中はり灸療院院長 遠藤彰宏

講義3「甲状腺機能と不妊ならびに鍼灸治療について」
講師:翠明館治療室院長 神薗克也

第64回(公社)全日本鍼灸学会ふくしま大会 シンポジウム2「不妊症と鍼灸治療」
日 時 平成27年5月23日(土)午後2時~4時
会 場 ビッグパレットふくしま (福島県郡山市)
登壇者
座長 矢野 忠 本会顧問、明治国際医療大学特任教授
   鈴木 裕明 本会名誉会員、明生鍼灸院院長

シンポジスト
森本 義晴 先生 HORACグランフロント大阪クリニック院長 日本IVF学会理事長
田口 玲奈 先生 明治国際医療大学 鍼灸学部臨床鍼灸学講座 講師
木津 正義 本会学術部長・明生鍼灸院副院長、金山分院 分院長
中村 一徳 本会会長、なかむら第二針療所・草津栗東鍼灸院総院長

コーディネーター
三瓶 真一 本会副会長、第64回全日本鍼灸学会大会事務局長、三瓶鍼療院院長

シンポジウム趣旨
 本邦では不妊症に悩むカップルは増加の一途をたどり、7組に1組は不妊カップルであると言われている。また27人に一人は高度生殖医療によって授かった児であるといわれている。    

 近年、特に高度生殖医療の進歩は目覚ましく、これまでに妊娠が不可能とされていた高度男性不妊や、卵管性不妊などで挙児を実現している一方、結婚年齢の高齢化から不妊治療開始も高齢からであることがほとんどであり、様々な治療を受けてもなおその恩恵にあずかれないカップルもある。 

 開業鍼灸院にも不妊症治療を標榜しているところが多くみられるようになった。特に体外授精などの高度生殖医療を受けている患者を扱うところも多い。それぞれ様々な治療技術がありそれぞれに効果を宣伝しているが、そもそも不妊に対する鍼灸のエビデンスと言えるものは大変乏しい。 

 そこで、本大会では下記のシンポジストによるシンポジウムを行うことにした。現在での国内外の不妊症治療に対する鍼灸治療の論文・エビデンスなどを紹介し、鍼灸や統合医療に理解の深い高度生殖医療界でトップクラスの医師から、高度生殖医療での問題点や限界、鍼灸に対する期待や問題点、批判やアドバイスなどを頂く。本邦での不妊症の鍼灸治療の唯一のエビデンスと言える中リョウ穴刺鍼法や陰部神経鍼法を指定発言として行う。鍼灸による不妊症治療を研究する団体の会長からその研修内容を紹介していただく。 

 以上から不妊症治療における鍼灸の役割や鍼灸師の役割について、今後の展望や、なすべき課題も含めて考えていく。

座長 矢野 忠(本会顧問、明治国際医療大学特任教授)鈴木 裕明(本会名誉会員、明生鍼灸院院長)

 日本で『レディース鍼灸』を言う言葉を広めた全日本鍼灸学会前会長でもある矢野先生は、シンポジウム開催に先立ち、これほどまでに国内で不妊症に鍼灸を行う事が広まっているのに、学会でセッションのテーマに取り上げられることが初めてのことであり、大変に意義深いものとなった、とシンポジウムの意義について紹介されました。
 また国内一、世界でも有数の症例数を誇る名古屋市の明生鍼灸院院長である鈴木裕明先生からは、このシンポジウムから世界の不妊鍼灸の流れを変えていく必要がある、そのきっかけとして重要なものとなった、とシンポジウムの終わりに結ばれました。

講演1
演題 統合医療を用いた生殖医療最前線
講師 森本 義晴 先生 HORACグランフロント大阪クリニック院長、日本IVF学会理事長 
 日本IVF学会理事長であり、IVFなんばクリニック・IVF大阪クリニックと新規に開院したHORACグランフロント大阪クリニックを合わせると世界一の規模となるIVFジャパン理事長でもある森本義晴先生は、卵子老化による女性不妊や男性不妊を広義のミトコンドリア病の一部ととらえ、その最先端診療に鍼灸・東洋医学を含む代替医療を取り入れて良い成績をおさめています。
 森本先生からは、鍼灸に期待できる効果などを最新の知見と合わせて講義していただきました。

講演2
演題 エビデンスからみた世界の不妊鍼灸の現状

講師 田口 玲奈 先生 明治国際医療大学 鍼灸学部臨床鍼灸学講座講師
 明治国際医療大学で教鞭、研究されながら、自らも不妊症に対する治療を専門クリニックで行っている田口玲奈先生からは、日本を含む世界で広く不妊症に鍼灸を行っている現状で、逆にエビデンスと言えるものはあまり多くなく、その現状を数多くの文献を紹介していただき、お話しいただきました。

講演3
演題 不妊に対する鍼灸治療のエビデンスを求めて

   ~中リョウ穴刺鍼および陰部神経鍼通電を用いた鍼灸治療の効果~
講師 木津 正義 本会学術部長、明生鍼灸院副院長金山分院 分院長
 本会学術部長の木津正義(明生鍼灸院金山分院長)より、長年本学会や生殖学会などで発表している陰部神経刺鍼法や中リョウ穴刺鍼法についてのデータについての解説がありました。この二つの刺鍼法は有効性もデータに裏付けされ、不妊鍼灸での日本から世界へ発信できうる唯一のエビデンスとなります。

講演4
演題 臨床現場における不妊鍼灸の質向上への取り組み
講師 中村 一徳 本会会長、なかむら第二針療所・草津栗東鍼灸院総院長
 本会会長である中村一徳からは、本会が根拠ある鍼灸による不妊治療を行う上で、何をめざし、どのように研修を進めているか、について講義がありました。

懇親会


HORACグランフロント大阪クリニック院長・日本IVF学会理事長である森本先生を囲み、ふくしま大会懇親会での写真。目指すものが一緒とあって意気投合し、この後二次会へと進みました。向かって右から、徐大賢(アキュラ鍼灸院)・本会事務局長、堀口正剛(ガイア鍼灸室)・本会会員、森本義晴先生、中村一徳(なかむら第二針療所)・本会会長、木津正義(明生鍼灸院金山分院)・本会学術部長

2014年(平成26年度)第三回研修会2014年 公開講座(第三回研修会・京都)報告
日 時 平成27年3月21日(土)午前9時15分開始~17時終了
会 場 京都市 ホテル本能寺

講演第一部
演題 婦人科・不妊症の基礎講義
講師 明生鍼灸院 金山分院 院長 木津正義

本会学術部長である木津正義先生(明生鍼灸院 金山分院)より、不妊症診療について必須な基礎知識の講義がありました。第一講義とあって、スライドにアニメのキャラクターを登場させたりと、会場を和ませるためにいろいろ気を遣っておられたようです。

講演第二部
不妊症に対する基本治療

秋森指圧鍼灸院 院主 秋森徹二

『不妊治療はリアリティがない』と講義の最初に訴える秋森徹二先生(群馬・秋森指圧鍼灸院)。
 不妊症は疾患名のようでもあるが、放っておいて生命に危険が及ぶことがないばかりか、ほかの疾患のように痛いであるとか肉体的な苦痛はほとんどない。しかしながら、当事者の精神的な苦痛は大変なものである。
 また治療をしたからと言って、必ず子宝に恵まれるというものでもない。われわれ鍼灸師が患者さんに提供できるのは、妊娠・出産できるような体にしてあげることである。
 もし子宝に恵まれずに治療の終焉を迎えたとしてもそれまでの期間中に少しでも健やかな体にしてあげて、患者さんの治療期間を支えつつ、効果的な治療の組み立て方について講義しました。

ランチョンセミナー
スーパーライザーを併用した鍼灸治療
本会会長・なかむら第二針療所 院長 中村一徳


昼食時間を割いて、鍼灸治療に併用して行うレーザー(東京医研・スーパーライザー)治療の実際についての講義を行いました。

スーパーライザー デモ
昼食後は、スーパーライザーのデモを会場内で行いました。

会員症例発表
講演1 大阪府 ガイア針灸室 院長 堀口正剛
  演題: 心に残る症例

講演2 東京都 翠明館治療室 院長 神薗克也
  演題:甲状腺機能障害を伴う不妊症の症例
 

講演 3
世界の不妊と鍼灸の現状

明治国際医療大学 助教(現・講師) 田口玲奈 先生

 不妊症は鍼灸院に最近よく訪れるようになりました。鍼灸が良い効果があると一般に知られるようになりましたが、そのエビデンスについて、世界と国内のものついて触れました。

講演 4
骨盤内に影響を及ぼす鍼灸治療

明治東洋医学院 教員 本城久司 先生


 本会でも会員の間で広く行われている中髎穴刺鍼法は、もともと泌尿器科疾患に対して行われて良い効果をもたらす手技です。中髎穴刺鍼法は、陰部神経刺鍼法とならんで全日本鍼灸学会や日本生殖医学会等での発表で世界に発信できる唯一のエビデンスと言えるものです。
 この日は、この刺鍼法を研究している明治国際医療大学の本城先生よりじきじきに実技を交えてお話しいただきました。

閉会挨拶
本会名誉会員・明生鍼灸院 院長 鈴木裕明

2014年(平成26年度)第二回研修会(東京渋谷・ヒカリエホールカンファレンス)
日 時 平成26年9月21日(日) 午前9時50分 ~ 16時30分
会 場 ヒカリエホール・カンファレンス http://www.hikarie.jp/hall/

開会式・会長挨拶(9:50~10:00)
不妊鍼灸ネットワーク会長・なかむら第二針療所院長 中村一徳

講演1 10:00~12:00
演 題 「不妊予防について」
講 師 NPO法人日本不妊予防協会理事長・東邦大学医学部名誉教授 久保春海先生

 本邦での生殖医療の夜明けを築かれた第一人者のドクターで、大学退官後は渋谷橋レディースクリニックを開業される傍ら、NPO不妊予防協会の理事長として多忙な先生。高名な先生ですが、とても優しい語り口で、不妊症を取り巻く問題点や高度生殖医療の問題点などについて、幅広く、そして時には深い話まで聞かせていただきました。

会員症例発表(兼昼食) 12:10~13:20

発表1 多嚢胞性卵巣の1症例を通してのインスリン抵抗性に関しての1考察
    演者 長野県飯田市 くま鍼灸院院長 熊谷賢一

 長野県飯田市で開業されるくま鍼灸院の熊谷院長は、多嚢胞性卵巣(PCO)で妊娠された不妊症患者の1例を通した臨床内容と、PCOとインスリン抵抗性に対する考察をされました。

発表2 当院における不妊鍼灸治療の成績について
    演者 宮城県仙台市 キュアーズ長町院長 小松範明

仙台市で開業するキュアーズ長町院長の小松先生からは、本会へ入会して習得した技術を駆使して得られた治療結果の発表がありました。

講演2 13:20~14:50
演 題 「子宮・卵巣の神経性調節について」
講 師 人間総合科学大学 人間科学部 講師 鍵谷方子先生

人間総合科学大学の鍵谷先生からは、長年の実験を通した子宮や卵巣の神経支配に関する貴重なお話をお聞かせいただきました。

講演3 15:00~16:30
演 題 「臨床研究について(仮題)」
講 師 福島県立医科大学 会津医療センター漢方医学講座 准教授 鈴木雅雄先生

 福島県立医科大学会津医療センター准教授の鈴木先生(写真左)からは、『良き臨床家はよき研究者なり』として、日々の臨床を通しての研究の大切さをお話しいただきました。写真右は、鈴木准教授と明治国際医療大・大学院と同級生だった本会・木津学術部長(明生鍼灸院金山分院)。

 

研修の終わりに26年度入会で2回の研修を受講され、正会員に認定された6人の先生の認定式が行われました。

参加者記念撮影

2014年(平成26年度)第一回研修会
日 時:平成26年6月15日(日)10時
会 場:明生鍼灸院 金山分院 

10:00~11:00 会長挨拶および講義1
 講師:本会会長 なかむら第二針療所院長 中村一徳 

「本会設立の目的」 Youtube →

「キャンセルが前提の予約」

「すっぽかしを患者と共に喜ぼう」

中村会長
本会設立の目的を会長挨拶にして、研修会がスタートしました。
中村会長からは、『後味の良い鍼灸院』になれるよう患者さん優先の術者の心構えについて、実例を挙げてお話しいただきました。 

11:00~11:30 講義2
 講師:本会副会長 三瓶鍼療院院長 三瓶真一
「子宮内膜症と不妊 特に着床について」
三瓶副会長
 特に、最新の先端生殖医療を受けている患者さんの鍼灸での対応は、子宮内膜の厚さ、卵子の質を改善することばかりに目を向けがちですが、患者さんに多く該当する軽度子宮内膜症の腹水・腹腔の免疫過剰から不妊になる可能性、特に着床障害を起こす可能性について、精子の運動性を阻害する要因などを文献的から考察をしてみました。

11:30~12:00 講義3
講師:本会事務局長 アキュラ鍼灸院院長 徐 大兼
「患者満足度を向上させるための工夫」
徐事務局長
 鍼灸での不妊治療は、単独でも行いますし、ARTなどと併用するケースも多いのですが、痛みを主とする疾患よりも治療期間や回数が長くなりやすく、また改善の度合いが自覚しにくいものです。

脱落を防ぎ、また妊娠・出産されるまで安心して通院できるアキュラ鍼灸院の取組についてお話ししました。

12:00~13:30 26年度総会・昼食
総会風景

・学術部創設 部長 木津正義
・倫理委員会創設 委員長 秋森徹二
・次回の研修予定(26年9月21日・東京)
・中間会計報告
・その他

13:30~16:30 講義4
 講師:名誉会員 明生鍼灸院院長 鈴木裕明 / 副院長 木津正義
「陰部神経刺鍼法・中リョウ穴刺鍼法」
「流産と鍼灸」
「不妊患者の抱えるストレス」
木津先生
 全日本鍼灸学会での発表で広く知られている陰部神経刺鍼、中リョウ穴刺鍼の開発の経緯や、その効果について木津先生より講義していただきました。
 卵子老化、採卵成績向上、ART反復不成功例への応用など多くのデータを提示していただきました。
鈴木院長
 本会名誉会員である明生鍼灸院院長、鈴木先生からは、『不妊患者のストレス』と題して、さまざまな不定愁訴を細かく聞き出すツールとして『日本版エジンバラ産後うつ病自己評価票 (EPDS)』を使った問診システムの公開と、評価から妊娠の予後についてお話しいただきました。
実技
 実技では、陰部神経刺鍼と中リョウ穴刺鍼を主に行い、また鈴木院長から特に腹証の取り方、本治法処置後の変化について、『神の手』を存分に披露していただきました。

研修参加者
参加者

2014年(平成25年度)第三回研修会(京都・ウイングス京都)
日時:平成26年1月12日(日) 

場所:ウイングス京都 第5、6会議室

研修1 講師 本会会長 なかむら第二針療所院長 中村一徳 先生
プロローグ

1、なかむら第二針療所における妊娠率発表と手法
(1)自然妊娠及び人工授精妊娠群における妊娠までの平均所用周期数(約4周期)
(2)育卵治療中に離脱しなかった患者84人の最終妊娠率(約75%)

2、日本初、超音波による不妊治療での全症例報告
(1)症例が予想以上に多すぎて分析未完成の為に、次回へ繰り越し
(2)超音波実体験は前夜研修会にて希望者に行った

3、同時期複数個採卵し、先行移植で妊娠できず、
続く移植で妊娠率が有意に上昇したパイオネクス貼付の5症例報告

(1)諸種免疫疾患(全頭型脱毛など)の改善から得られた手法の着床障害への応用理論
(2)鍼灸治療と組み合わせた実際の方法

4、私たちが利用するデータが、先達のいかに壮絶な研究努力の結果であるか

(1)授精後の時間的経過と授精卵の状態の分析をどのような手法で解明したか
(2)排卵前の性交渉の時期と妊娠率の算定がどのような研究方法で分析されたか

本論
1なかむら第二針療所における様々な初診患者への対応

(1)人工授精段階の不妊患者

お昼休憩

(2)体外授精反復不成功の不妊患者

研修2 長期通院患者にまつわるお話
(1)三瓶鍼療院より
(2)アキュラ鍼灸院より
(3)明生鍼灸院より
(4)全会員による任意発言

2013年(平成25年度)第二回研修会(東京・青山レンタルフロア)

研修1 講師 NPO法人Fine 理事長  松本 亜樹子 先生
1)Fineの活動、不妊当事者のアンケート結果について
2)明日からの臨床に役立つコーチングセミナー
3)患者様とのコミュニケーションスキルアップに向けて
 研修1の講師は、子をのぞむカップルを支えるNPO法人Fine理事長の松本亜樹子先生から、まずFineの活動のご紹介、設立の経緯から不妊当事者のアンケートをお話し頂きました。
 我々開業鍼灸院に来院される不妊に悩むカップルとのコミュニケーションを円滑に進める技術について、実際に参加者全員で体験しました。

研修2 講師 山王病院リプロダクションセンター
国際医療福祉大学大学院  生殖補助医療胚培養分野 講師 猪鼻 達仁 先生
1)胚培養法と胚評価の実際
2)卵細胞質内精子注入法の実際
3)胚移植の準備、胚凍結保存・AHAの実際


 研修2の講師は、山王病院リプロダクションセンターで胚培養を業務にしておられる猪鼻先生より、豊富な資料をもとにした授精胚のグレーディングと成功率、変成卵についてからARTの問題点となる多胎妊娠などについてお話し頂きました。

参加された先生から多くの質問があり、鍼灸師であってもご講演の内容についての感心の深さが感じられました。

研修3 講師 アキュラ鍼灸院 院長 徐 大兼 先生 
アキュラ ファティリティーメソッド(ACURA Fertility Method)について


 研修3は本会事務局を担当されている、アキュラ鍼灸院の徐先生による、アキュラ鍼灸院で実際に行われている不妊治療について実技主体でお話し頂きました。

 現在会員が共通技術として行っている明生鍼灸院での中膠穴刺鍼法や陰部神経刺鍼法のほか、会員が妊娠率向上をテーマにして研究を重ねて、その手法を公開することも大切な研修の柱となっています。

2013年(平成25年度)第一回研修会(福島・三瓶鍼療院)

日時:平成25年5月12日(日)
会場:福島県白河市 三瓶鍼療院

講演1 講師 本会会長・なかむら第二針療所(京都) 院長 中村一徳
・基礎講座

「生殖領域における細胞骨格の役割について」
「卵子の成長過程における変化及び卵質を上げる『育卵治療』の医学的根拠」
(以上、高校生物化学から医学部教養程度の細胞生物学から抜粋)
本会会長、中村先生が第一講を受け持ちました。

特に卵子成長について、患者さんに説得力のある説明をするための基礎知識として、細胞骨格の役割についてお話し頂きました。

講演2 講師 秋森指圧鍼灸院(群馬) 院長 秋森徹二

<秋森鍼灸院における治療>
・時系列及び薬剤別取穴、治療変化について
・男性不妊、睾丸鍼の実際と臨床応用におけるリスク

群馬で開業している秋森先生が、第二講を受け持ちました。

独自の治療で対応している高齢不妊患者への治療や、独創的な男性不妊治療<睾丸鍼治療>について、ご自身の赤裸々なご体験を披露しながら、大変内容の濃い講座となりました。

講演3 講師 本会副会長 三瓶鍼療院(福島) 院長 三瓶真一

<三瓶鍼療院における治療>
・当院の治療と成績
・妊孕性の向上についての当院の基本治療(2)
特に報酬系を意識したホルモン周期改善について
・つわり症状治療
・その他

 第三講として、三瓶鍼療院の治療成績の変化と当院での治療で基礎治療となる、『妊孕性の向上(2)・患者の生活の質を上げる』治療を披露させていただきました。

参加者

2012年(平成24年度)第三回研修会(名古屋・明生鍼灸院)
日時:平成25年3月31日(日)
会場:明生鍼灸院瑞穂本院
基調講座 講師:明生鍼灸院・木津副院長

 明生鍼灸院副院長・木津先生から、明生鍼灸院で行っている不妊症治療全般の講義を行いました。

午後講義 実技(身体所見・基本治療) 講師:明生鍼灸院 鈴木院長、木津副院長
午後講義 実技(中リョウ・陰部神経) 講師:明生鍼灸院 鈴木院長、木津副院長

午後の講義では、まず脈状、腹診などの身体所見から基本治療を披露していただきました。
経絡治療での要穴に対する接触鍼と腰背部の散針について特にお話しいただきました。
自然妊娠からARTに対応でき、妊娠率を向上させる標治法の2法について参加者全員体験の実技講義となりました。
子宮内膜の状態改善を狙う中リョウ穴刺鍼と、卵巣機能改善により排卵障害やARTなどでの採卵成績改善を目指す陰部神経刺鍼について、その独自な刺鍼方法や刺入後の鍼の操作について十分な時間を割いてお話しいただきました。

妊婦の腰痛 講師:せりえ鍼灸室 小井土善彦院長

 横浜市で、婦人科疾患、とりわけ妊婦さんの治療を得意としているせりえ鍼灸室(http://www.serie89.com/)の小井土院長からは、妊婦の腰痛についてお話しいただきました。
 福島県立医科大学で行った腰痛の疫学調査である『南会津スタディ』と比較し、腰痛を訴えてせりえ鍼灸室に来院した膨大な妊婦のデータを比較するという大変貴重なお話しとなりました。

BMIと妊娠に至る期間について 講師:アキュラ鍼灸院 徐 大兼院長

 本会事務局長で、東京渋谷で開業するアキュラ鍼灸院(http://www.acuraclinic.com/)の徐院長からは、肥満・普通・痩せ型をBMIによって分け、鍼灸治療開始後から妊娠に至る期間を調べたデータを発表していただきました。
 体型は生活のあり方なども深く関与し、とりわけ食生活・運動といった生殖にかかわる部分が多いことから、参加者からは多くの質問がありました。

不妊鍼灸ネットワーク設立総会
日時:平成24年10月7日(日)
会場:大宮ソニックシティ 801会議室
平成24年10月7日(日)に本会の設立総会が開催されました。

 

2012年(平成24年度)第二回研修会(東京・アキュラ鍼灸院)
日時:平成24年9月23日(日)
会場:東京都渋谷 アキュラ鍼灸院

第一部 講師 なかむら第二針療所院長 中村一徳

 ややもすると、単なる『針立て』となってしまう刺入の操作について、重要な押し手の作り方と刺し手の協調について、お話しいただきました。また40代女性の豊富な妊娠例を挙げ、高齢妊娠とも言える症例に共通する治療法についてもお話しいただきました。

第二部 講師 ナチュラリー針灸院院長 浜口健介

 北海道・旭川でナチュラリー針灸院を開業されている浜口先生からは、前向きな生き方や言葉の持つ想念が体に及ぼす影響を、お話しいただきました。外関穴を使った前屈実験や、マイナスの言葉(痛い、苦しい、つらい・・・など)や、プラスの言葉(楽しい、気持ちいい、うれしい・・など)を表情付きで話した後の体の反応には参加者一同感嘆していました。

第三部 講師 明生鍼灸院院長 鈴木裕明

 本会名誉会員である、明生鍼灸院の鈴木院長の講義です。

この分野の鍼灸では、誰もが世界一と認める明生鍼灸院の治療について、鈴木先生が鍼灸師となってから現在までの治療のスタイルになるまでの歴史についてお話しいただきました。
 木津副院長が話すのではなく、鈴木先生から直々に講義をいただけるというのはそうあるものではありません。

来年6月には、明生鍼灸院で第一回の研修会が開催されます。今から大変楽しみです。

第四部 講師 アキュラ鍼灸院院長 徐 大兼

研修会場となるアキュラ鍼灸院での、徐院長の実技中心の講義が第2回研修会の大トリとなります。

すでに不妊分野で活躍されている先生方が聴講しているため、基礎編は大きく割愛し、アキュラ鍼灸院で日常の診療に気をつけている患者さんの養生指導やカウンセリングに大きく時間を割いてお話しいただき、後半は実技の披露となりました。スーパーライザーを使ってのレーザーによるSGB照射治療や、YNSA頭鍼治療による実技をお話しいただきました。

2012年(平成24年度)第一回研修会(京都・なかむら第二針療所)
日時:平成24年5月13日
会場:京都市 なかむら第二針療所

第一部 講師 なかむら第二針療所院長 中村一徳

 なかむら第二針療所での、女性不妊初診患者モデルを使っての、問診から診察、治療前の治療方針の説明から実際の治療(今回は、ARTを受ける際の卵質の改善を主にした治療と説明)を行いました。

第二部 講師 三瓶鍼療院院長 三瓶真一
 第二部は、地方の不妊治療の実情や、鍼灸によって妊孕性を向上させる一つの可能性について、特に子宮内膜症の改善による妊孕性向上を話しました。

第三部 講師 アキュラ鍼灸院院長 徐 大兼
 不妊症全般の話題から、生活のありかたの改善が男女とも妊孕性の向上に繋がることを話し、特に食生活と運動・睡眠の重要性について、いかに患者さんにわかりやすく説明し、指導できるかについて講義しました。
 講義終了後、明生鍼灸院院長・鈴木裕明先生(本会名誉会員)より講評を頂き、その際、自律神経機能と不妊に話題が及び、カルテや予診票など多数の資料を頂きました。
 また講義前には全員の顔合わせと打ち合わせを兼ねた楽しい会食を行いした。